目次

SLA機能の動作とSLA時間の計算方法を説明するため、最も一般的なシナリオについて詳細な解説を用意しました。SLAに関して最も重要な点は、その動作がサポートチームの視点ではなく、顧客の視点から設定されているということです。

基本例

SLAレベルの設定時間:

  • 初回回答 - 12時間
  • 次回回答 - 6時間
  • 初回解決 - 24時間
チートシート
イベント SLA時間 開始日時 期日 終了日時 SLAステータス時間
チケット作成 1.1. 07:00 初回回答 1.1. 07:00 1.1. 19:00 - 残り12時間
初回解決 1.1. 07:00 2.1. 07:00 - 残り24時間
チケット回答 1.1. 11:00 初回回答 1.1. 07:00 1.1. 19:00 1.1. 11:00 残り8時間
初回解決(一時停止) 1.1. 07:00 TBE* - -
チケット再開 1.1. 17:00 次回回答 1.1. 17:00 1.1. 23:00 - 残り6時間
初回解決 1.1. 07:00 2.1. 13:00 - 残り20時間
チケット回答 2.1. 01:00 次回回答 1.1. 17:00 1.1. 23:00 2.1. 01:00 2時間超過
初回解決(一時停止) 1.1. 07:00 TBE* - -
チケット解決 2.1. 01:05 初回解決 1.1. 07:00 2.1. 13:00 2.1. 01:00 残り12時間

* 延長予定

新しいチケットが1.1.の7:00に作成されます。この時点で、初回回答SLAの期日は1.1. 19:00に、初回解決SLAの期日は2.1. 7:00に設定されます。

4時間後の11:00にチケットに返信すると、初回回答SLAのレコードが完了・終了し、SLAログに期日1.1. 19:00・終了日時1.1. 11:00として記録されます。SLAステータス時間は残り8時間となります(初回回答SLAに与えられた12時間から、チケットが新規ステータスだった4時間を差し引いた値)。

チケットへの返信時点で、初回解決SLAの時間は一時停止します。

顧客が6時間後の17:00にチケットへ返信すると、次回回答SLAの時間のカウントが開始し、期日が1.1. 23:00に設定されます。初回解決SLAの時間は再開し、チケットが回答済み状態だった時間(6時間)分だけ期日が延長されます。初回解決SLAの新しい期日は2.1. 13:00となり、残り時間は20時間になります。

8時間後の1:00にチケットへ返信し、さらに5分後に解決すると、次回回答SLAのレコードが終了し、SLAログに期日1.1. 23:00・終了日時2.1. 01:00として記録されます。SLAステータス時間は2時間超過となります(次回回答に与えられた6時間から、チケットがオープン状態だった8時間を差し引いた値)。

初回解決SLAのレコードも終了し、SLAログに期日2.1. 13:00・終了日時2.1. 1:00として記録されます。SLAステータス時間は残り12時間となります。

チケットが回答済みステータスだった6時間5分は初回解決SLAのステータス時間にカウントされません。これは、チケットが新規またはオープン(あるいはこれらのステータスから延期)でない場合、このSLA時間は一時停止するためです。初回解決SLAの終了日時は、チケットが1:05に解決されたにもかかわらず1:00に設定されています。これは、1:00にチケットが回答済みになった時点で初回解決SLAが一時停止し、チケットが解決されるまで再開されなかったためです。

営業時間の説明例

SLAレベルの設定時間:

  • 初回回答 - 12時間
  • 次回回答 - 6時間
  • 初回解決 - 24時間

SLAレベルで定義された営業時間:月曜日〜金曜日 7:00〜18:00

チートシート
イベント SLA時間 開始日時 期日 終了日時 SLAステータス時間
チケット作成 1.1. 07:00 初回回答 1.1. 07:00 2.1. 08:00 - 残り25時間
初回解決 1.1. 07:00 3.1. 09:00 - 残り2日

新しいチケットが月曜日1.1.の7:00に作成されます。この時点で、初回回答SLAの期日は火曜日2.1. 8:00に設定されます。これは、月曜日の営業時間が11時間しかないため、12時間のタイムフレームのうち残り1時間が翌日に持ち越され、7:00から再び営業時間のカウントが開始されるためです。初回回答のSLAステータス残り時間は25時間となります。実際に25時間後に期日が来るためです。

SLAタイマーは営業時間を直接表示したり、定義された営業時間外に一時停止したりするわけではありません。代わりに、営業時間外の期間分だけ時間が延長され、SLAを達成するまでの実際の残り時間が表示されます。

同様に、初回解決SLAの期日は水曜日3.1. 9:00に設定されます。24時間のタイムフレームが月曜日の11時間、火曜日の11時間、残り2時間の水曜日に分割されるためです。初回解決のSLAステータス残り時間は2日(50時間)となります。

木曜日4.1.の5:00に新しいチケットが作成された場合、初回回答SLAの期日は金曜日5.1. 8:00に設定され、残り27時間となります。木曜日の営業時間が11時間しかないため、残り1時間が金曜日に繰り越されます。初回解決SLAの期日は月曜日8.1. 9:00に設定され、残り4日(100時間)となります。これは、木曜日に11時間、金曜日に11時間の営業時間があり、残り2時間が月曜日に繰り越されるためです。割り当てられたSLAレベルでは週末は営業日として扱われません。

チートシート
イベント SLA時間 開始日時 期日 終了日時 SLAステータス時間
チケット作成 4.1. 05:00 初回回答 4.1. 05:00 5.1. 08:00 - 残り27時間
初回解決 4.1. 05:00 8.1. 09:00 - 残り4日

直接解決の例

SLAレベルの設定時間:

  • 初回回答 - 12時間
  • 初回解決 - 24時間
チートシート
イベント SLA時間 開始日時 期日 終了日時 SLAステータス時間
チケット作成 1.1. 07:00 初回回答 1.1. 07:00 1.1. 19:00 - 残り12時間
初回解決 1.1. 07:00 2.1. 07:00 - 残り24時間
チケット解決 1.1. 09:00 初回回答(未達成) - - - -
初回解決 1.1. 07:00 2.1. 07:00 1.1. 09:00 残り22時間

新しいチケットが1.1.の7:00に作成されます。この時点で、初回回答SLAの期日は1.1. 19:00に、初回解決SLAの期日は2.1. 7:00に設定されます。2時間後の9:00にチケットを解決すると、チケットが新規ステータスのまま回答されなかったため、初回回答SLAは未達成となり、そのレコードはSLAログに表示されません。初回解決SLAのレコードは終了し、SLAログに期日2.1. 7:00・終了日時1.1. 9:00として記録され、SLAステータス時間は残り22時間となります。

延期アクションの説明例

SLAレベルの設定時間:

  • 初回回答 - 12時間
  • 次回回答 - 6時間
  • 初回解決 - 24時間
チートシート
イベント SLA時間 開始日時 期日 終了日時 SLAステータス時間
チケット作成 1.1. 07:00 初回回答 1.1. 07:00 1.1. 19:00 - 残り12時間
初回解決 1.1. 07:00 2.1. 07:00 - 残り24時間
チケット延期 1.1. 09:00(4時間) 初回回答 1.1. 07:00 1.1. 19:00 - 残り10時間
初回解決 1.1. 07:00 2.1. 07:00 - 残り22時間
チケット再開 1.1. 13:00 初回回答 1.1. 07:00 1.1. 19:00 - 残り6時間
初回解決 1.1. 07:00 2.1. 07:00 - 残り18時間

新しいチケットが1.1.の7:00に作成されます。この時点で、初回回答SLAの期日は1.1. 19:00に、初回解決SLAの期日は2.1. 7:00に設定されます。2時間後の9:00にチケットを4時間延期しても、チケットが新規ステータスから延期されたため、SLA時間には影響しません。13:00にチケットが再開されると、初回回答SLAの期日は引き続き1.1. 19:00(残り6時間)のままで、初回解決SLAの期日も2.1. 7:00(残り18時間)のままです。

延期アクションは、実行中のSLA時間を一時停止しません。

同様に、新しいチケットが1.1.の7:00に作成されます。この時点で、初回回答SLAの期日は1.1. 19:00に、初回解決SLAの期日は2.1. 7:00に設定されます。2時間後の9:00にチケットへ返信すると、初回回答SLAのレコードが終了してSLAログに記録され、初回解決SLAの時間が一時停止します。その5分後に回答済みチケットを4時間延期しても、SLA時間には影響しません。

延期時間が経過してチケットが13:05に再開されると、初回解決SLAの時間が再開し、チケットが回答済みおよび延期ステータスだった時間(4時間5分)分だけ期日が延長され、2.1. 11:05(残り22時間)となります。次回回答SLAの時間もカウントが開始し、期日は1.1. 19:05(残り6時間)に設定されます。

チートシート
イベント SLA時間 開始日時 期日 終了日時 SLAステータス時間
チケット作成 1.1. 07:00 初回回答 1.1. 07:00 1.1. 19:00 - 残り12時間
初回解決 1.1. 07:00 2.1. 07:00 - 残り24時間
チケット回答 1.1. 09:00 初回回答 1.1. 07:00 1.1. 19:00 1.1. 09:00 残り10時間
初回解決(一時停止) 1.1. 07:00 TBE* - -
チケット延期 1.1. 09:05(4時間) 初回解決(一時停止) 1.1. 07:00 TBE* - -
チケット再開 1.1. 13:05 次回回答 1.1. 13:05 1.1. 19:05 - 残り6時間
初回解決 1.1. 07:00 2.1. 11:05 - 残り22時間

* 延長予定

自動回答ルールの例

SLAレベルの設定時間:

  • 初回回答 - 12時間
  • 次回回答 - 6時間
  • 初回解決 - 24時間
チートシート
イベント SLA時間 開始日時 期日 終了日時 SLAステータス時間
チケット作成 1.1. 07:00 初回回答 1.1. 07:00 1.1. 19:00 - 残り12時間
初回解決 1.1. 07:00 2.1. 07:00 - 残り24時間
ルールによるチケット回答 1.1. 07:00:02 初回回答 1.1. 07:00 1.1. 19:00 - 残り11時間
初回解決 1.1. 07:00 2.1. 07:00 - 残り23時間

新しいチケットが1.1.の7:00に作成されます。この時点で、初回回答SLAの期日は1.1. 19:00に、初回解決SLAの期日は2.1. 7:00に設定されます。メールから新しいチケットが作成されたときにトリガーされる自動応答ルールが設定されており、チケットのすべての参加者に返信を送信するアクションが1つあり、チケットのステータスを維持するオプションが有効になっています。

ルールが自動返信を送信すると、「チケットのステータスを維持する」オプションが有効なため、チケットのステータスは新規のままです。チケットのSLA時間に変化はなく、初回回答SLAの期日は引き続き1.1. 19:00に、初回解決SLAの期日は2.1. 7:00のままです。システムによって返信が送信されたにもかかわらず、チケットのステータスが新規から変わっていないため、新しい初回回答SLAのレコードはSLAログに表示されません。

SLA機能の動作においては、チケットの変更前と変更後のステータスが重要です。

同様に、新しいチケットが1.1.の7:00に作成されます。この時点で、初回回答SLAの期日は1.1. 19:00に、初回解決SLAの期日は2.1. 7:00に設定されます。メールから新しいチケットが作成されたときにトリガーされる自動応答ルールが設定されており、2つのアクションがあります。1つ目のアクションはチケットのすべての参加者に返信を送信するアクションで「チケットのステータスを維持する」オプションが無効、2つ目のアクションはチケットを再開するアクションです。

ルールが自動返信を送信すると、「チケットのステータスを維持する」オプションが無効のためチケットのステータスが回答済みに変わり、続いて2つ目のルールアクションによってすぐにオープンに変わります。チケットのSLA時間に影響が生じます。

初回回答SLAのレコードが終了し、SLAログに期日1.1. 19:00・終了日時1.1. 07:00:02(システムがルールを実行するのに数秒かかった分が加算)として記録され、SLAステータス時間は残り11時間(11時間59分)となります。

チケットが同時刻に回答・再開された場合、初回解決SLAの期日は2.1. 7:00のまま変わりません。次回回答SLAのカウントはチケットが再開された時点から始まり、期日は例えば1.1. 13:00:02に設定されます。

チートシート
イベント SLA時間 開始日時 期日 終了日時 SLAステータス時間
チケット作成 1.1. 07:00 初回回答 1.1. 07:00 1.1. 19:00 - 残り12時間
初回解決 1.1. 07:00 2.1. 07:00 - 残り24時間
ルールによるチケット回答 1.1. 07:00:02 初回回答 1.1. 07:00 1.1. 19:00 1.1. 07:00:02 残り11時間
初回解決(一時停止) 1.1. 07:00 TBE* - -
ルールによるチケット再開 1.1. 07:00:02 次回回答 1.1. 07:00:02 1.1. 13:00:02 - 残り6時間
初回解決 1.1. 07:00 2.1. 07:00 - 残り23時間

* 延長予定

営業時間を含む応用例

SLAレベルの設定時間:

  • 初回割り当て - 4時間
  • 初回回答 - 12時間
  • 次回回答 - 6時間
  • 初回解決 - 24時間

SLAレベルで定義された営業時間:月曜日〜金曜日 8:00〜18:00

チートシート
イベント SLA時間 開始日時 期日 終了日時 SLAステータス時間
チケット作成 3.1. 05:00 初回回答 3.1. 05:00 4.1. 10:00 - 残り29時間
初回割り当て 3.1. 05:00 3.1. 12:00 - 残り7時間
初回解決 3.1. 05:00 5.1. 12:00 - 残り2日
ルールによるチケット回答 3.1. 05:00:03 初回回答 3.1. 05:00 4.1. 10:00 - 残り28時間
初回割り当て 3.1. 05:00 3.1. 12:00 - 残り6時間
初回解決 3.1. 05:00 5.1. 12:00 - 残り2日
ルールによるチケット割り当て 3.1. 08:10 初回回答 3.1. 05:00 4.1. 10:00 - 残り25時間
初回割り当て 3.1. 05:00 3.1. 12:00 3.1. 08:10 残り3時間
初回解決 3.1. 05:00 5.1. 12:00 - 残り2日
チケット回答 3.1. 10:00 初回回答 3.1. 05:00 4.1. 10:00 3.1. 10:00 残り24時間
初回解決(一時停止) 3.1. 05:00 TBE* - -
チケット再開 3.1. 15:00 次回回答 3.1. 15:00 4.1. 11:00 - 残り20時間
初回解決 3.1. 05:00 5.1. 17:00 - 残り2日
チケット延期 3.1. 15:15(1時間) 次回回答 3.1. 15:00 4.1. 11:00 - 残り19時間
初回解決 3.1. 05:00 5.1. 17:00 - 残り2日
チケット再開 3.1. 16:15 次回回答 3.1. 15:00 4.1. 11:00 - 残り18時間
初回解決 3.1. 05:00 5.1. 17:00 - 残り2日
チケット回答 3.1. 16:30 次回回答 3.1. 15:00 4.1. 11:00 3.1. 16:30 残り18時間
初回解決(一時停止) 3.1. 05:00 TBE* - -
チケット再開 3.1. 20:00 次回回答 3.1. 20:00 4.1. 14:00 - 残り18時間
初回解決 3.1. 05:00 8.1. 8:30 - 残り4日
チケット回答 4.1. 09:00 次回回答 3.1. 20:00 4.1. 14:00 4.1. 09:00 残り5時間
初回解決(一時停止) 3.1. 05:00 TBE* - -
チケット解決 11.1. 09:00 初回解決 3.1. 05:00 8.1. 8:30 4.1. 09:00 残り3日

* 延長予定

新しいチケットが水曜日3.1.の5:00に作成されます。この時点で、初回回答SLAの期日は木曜日4.1. 10:00に設定されます。水曜日の営業時間は8:00〜18:00の10時間しかないため、12時間のタイムフレームのうち残り2時間が翌日に持ち越され、8:00から再び営業時間のカウントが開始されます。初回回答のS